生成AIパイロット校事業 紹介

生成AIパイロット校事業

2026年7月2日 15時03分

■ 生成AIパイロット校事業とは

本事業は、急速に発展する生成AIを教育現場でどのように安全かつ効果的に活用できるかを検証し、次世代の学びのモデルや適切な利用ガイドラインを構築することを目的とした実証事業です。本校では、生成AIを活用するにあたり、指針となる「生成AI活用ポリシー」を策定し、安全かつ効果的な活用を目指しています。

■ 「C区分」の実証内容

本校が指定を受けた「C区分」は、主に「教材の実証」および生徒の「情報・AIリテラシーの向上」を目的とした実証を行う枠組みです。具体的には、以下のような視点から取り組みを進めます。

  • 教材の実証 生成AIを活用した新たな教材や学習プログラムを実際の教育現場で検証し、生徒の探究心や学びを深めるための効果的な活用方法を研究します。

  • 情報・AIリテラシーの向上 これからのデジタル社会において不可欠となる、生成AIの仕組みや特性、情報モラルや倫理的な課題を正しく理解し、生徒自身が情報を主体的に判断・活用できるリテラシーを育成します。

本事業の実施にあたっては、文部科学省のガイドラインに基づき、個人情報の保護や著作権への配慮など、情報セキュリティを徹底し、安全・安心な環境のもとで教育活動を進めてまいります。

徳島県立城ノ内中等教育学校生成AI活用ポリシー.pdf

生成AIパイロット校事業 活動

R8 生成AIパイロット校事業 活動報告5

2026年10月1日 11時07分 [25026]

【生成AIパイロット校 授業実践紹介】

~化学(後期課程)「コロイド溶液の性質」における「壁打ち」学習~

本校は生成AIパイロット校として、各教科での効果的なAI活用を実践・検証しています。今回は、山下直哉教諭による、後期課程5年次化学の公開研究授業で行われた生成AI(Gemini)を活用した先進的な授業実践の様子をご紹介します。

○授業実践の概要

  • 科目・単元:高校化学「コロイド溶液の性質」

  • 単員の目標:実験で得られた事実に基づき、真の溶液とコロイド溶液の違いを見いだし、自らの言葉で表現する。

  • 主な学習活動: 生徒は班ごとに「レーザー照射」「ろ過」「透析」などの実験を実施。観察結果や考察をもとに、個人の端末から生成AI(Gemini)にプロンプトを入力し、AIとの「対話(壁打ち)」を通じて考察を深めました。

○授業の様子と生徒の変容

授業では、実験の考察内容をAIに入力し、10点満点の評価を目指してAIと対話するアクティビティを取り入れました。

1. 生成AI(GEM:コロイド君)との「壁打ち」による思考の深化

最初は入力内容が不十分で2点程度の評価しか得られない生徒も多く見られました。しかし、AIから返ってくる問いかけやヒントに対して考えを深め、回答を修正・再入力する「壁打ち」を繰り返すことで、次第に10点満点に近づいていきました。この評価向上を目指すプロセス自体が、本時の学習内容を深く捉え直す効果的な「振り返り(まとめ)」として機能していました。

2. プロンプト(指示文)の試行錯誤と表現力の向上

最初は「どのようにプロンプトを入力すればAIに伝わるか」に苦戦する生徒もいましたが、対話を重ねる中で適切な入力方法を自然に身につけていきました。単にAIに正解を求めるのではなく、AIとのやり取りを経て実験結果の本質を深く理解し、最終的には「自らの言葉」で納得感のある考察を構築する姿が印象的でした。

■ パイロット校としての成果と示唆

今回の実践は、生成AIを単なる「答えを教えてくれる検索ツール」としてではなく、「生徒の思考を整理し、探究を深めるための対話パートナー」として位置づけた点に大きな意義があります。

  • 主体的な学びの実現:AIからの問いかけによって生徒自身の「なぜ?」「どうして?」が引き出され、主体的な考察に繋がりました。

  • 個別最適な学びの提供:生徒一人ひとりの理解度や記述レベルに応じたフィードバックが即座に与えられ、個に応じた思考の深まりが支援されました。

今後もパイロット校として、生成AIを活用した学びの可能性を追求し、生徒の資質・能力を育む授業改善に努めてまいります。