国際交流2

国際交流 活動の様子

訪韓団だより⑥

訪韓団だより⑥

本日は、朝はホテルでバイキングの朝食をいただき、初日からお世話になっている大型バスにて、非武装地帯である元アメリカ米軍基地であるキャンプグリーブスへ訪問しました。キャンプグリーブスは、非武装地帯(DMZ)南方限界線からわずか2キロメートルしか離れておらず、少し、緊張感のある場所でした。非武装地帯とは、軍事境界線を挟んで南北それぞれ2km、計4kmにわたる地域のことで、武力衝突を防ぐためDMZ内では武装はもちろん軍隊の駐屯等が禁止され、一般人の出入りが統制されているようです。

すぐ隣には、かつての開城工業地区への物資を運ぶための列車が通った橋が見えており、北朝鮮の雰囲気を近くに感じてきました。有刺鉄線が巻かれているフェンスの外には地雷が埋まっているという事実や、韓国軍の見張り櫓が実際に目の前にある風景からまだ朝鮮半島は休戦中なのだということが体感できました。

また、展望台から北朝鮮の一部を見たり、また、戦争博物館では、かつ手の朝鮮戦争の兵士の残した物や手紙を拝見し、平和について再考する貴重な時間になりました。

偶然にも慰安婦像が敷地内に設置されており、日韓両国において、非常にセンシティヴな事象ですが、実物を見ることで生徒それぞれ深く平和や戦争について考えることができたようでした。日本と韓国にはすぐには解決できない複雑な課題をたくさん抱えておりますが、この研修を通して、生徒それぞれが実際に韓国人と交流をする中で、ニュース等のメディアでは得ることができない本当に多くの良い学びができております。

キャンプグリーブスの後は、食客という定食料理をいただきました。一見、地元の一軒家のような定食屋で食事を、いただきました。まさしく庶民の味という料理で、韓国がより身近に感じる時間になりました。味は絶品でした。

その後、ソウルに戻り、国立民族博物館を訪問しました。そこでの見学を終えて、仁寺洞へ移動し、自由散策をしました。サポートの大学生が引率してくれ、コミュニケーションをとりながら、楽しく散策できました。

夕食は、仁寺洞にてビビンパをいただき、宿舎に戻ってきました。本日は、少し余裕のあるスケジュールだったので、生徒は、少しゆっくりとできたようでした。

   
   
   
   
   
   
   
   
   
   

★生徒のレポート

7)川崎 寧々(5年)

今日はDMZや民俗博物館、仁寺洞に行きました。民俗博物館では韓国の文化や慣習に関する資料がたくさんあり、韓国人の一日、一年、一生の生活や儀礼について学びました。日常生活や伝統行事を再現した模型などもあり、目で見て、韓国文化を感じることができました。また、屋外には数十年前の街並みを再現した展示場などもあり、時代ごとの暮らしぶりを体験することができました。日本の文化との共通点や相違点についてとても興味を持ったので、今後も日韓文化について学びを深めていきたいです。

8)河野 桜子(5年)

本日は、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線からおよそ10km離れた民間人統制線を越え、臨津閣展望台や朝鮮戦争の資料館などを訪問しました。統制区域内の有刺鉄線がついた柵には、지뢰(地雷)と書かれている看板がたくさんあり、この柵の向こうに一歩でも踏み出せば何が起こってもおかしくないという緊張感をひしひしと感じました。また資料館では、軍や民間人の様子を捉えた写真を見たり、戦争に参加した中学生の兵士が母親に宛てた手紙を読んだりし、当時の人々が感じていた恐怖を少しでも理解することができたのではないかと思います。仁寺洞散策では「人生4カット」と呼ばれる写真撮影を体験したり、日本にはないお店で買い物をしたりして、韓国独特の文化や雰囲気を楽しむことができました。夕食は日本でも有名なビビンバで、韓国海苔やもやし、山菜などを混ぜ、自分好みにコチュジャンなどを加えておいしくいただきました。今日は昨日に比べ体力的に余裕のあるスケジュールで、一つ一つの活動に集中することができたと思います。明日からの残りの予定も、今回訪韓した意味を考えながら精一杯真剣に取り組みたいです。

9)武田 倫己(5年)

本日11月8日、僕たちはDMZ (非武装地帯)、国立民族学博物館を見学し、仁寺洞道を散策しました。DMZでは地雷があると警告の看板があったり、ロープーウェイからは破壊された橋が見えたりこの韓国が未だに戦争中で、「休戦中」である緊張感がありました。また、資料館では戦地から母に送った手紙を英語で読むことができました。日本、広島などでの平和学習とは違い、英語で読むことで、一語一語をゆっくり読み戦場の生々しさをありありと感じました。この経験はこの韓国研修の経験とともに消えることはないでしょう。今日の体験は歴史と平和を考えたり、今後の日韓関係を考えるうえで重要な文化について知るいい機会となりました。体験し、直接教えてもらう大切さを知り、半分を終えた本研修に向けて気合を入れ直した1日でした。