百人一首部

花丸 全国総文祭小倉百人一首かるた部門東京大会の結果

 コロナ禍で開催が危ぶまれたが,第46回全国高等学校総合文化祭小倉百人一首かるた部門が7月31日から8月2日の間,東京の墨田区総合体育館で無事開催された。昨年の和歌山大会は3名での団体戦であったが,今年はこれまでの5名での団体戦となった。ただ声援やかけ声など,団体戦で行われる声を出す行為は禁止されている。徳島県チームは,城東高校3名,城南高校1名,城北高校1名と本校6年生の陶久,瀬山,谷居の3名が六将,七将,八将で参加した。予選はリーグ戦3回戦を行い,決勝は16チームによるトーナメント戦である。開会式後抽選が行われ,明日の対戦は,1回戦兵庫県,2回戦群馬県,3回戦長野県となった。どの県も手強く簡単に勝てる相手ではない。特に群馬県は優勝も狙えるチームである。初日の晩,作戦を練り明日に備えた。
 1回戦は,主将から五将で臨んだ。初戦は勝って勢いに乗りたい。ただ相手も同じ考えである。対戦は主将対決,副将は三将,三将は四将,四将は副将,五将対決となった。ほぼ互角の戦いで,主将から三将が鍵を握る対戦となった。試合は,徐々に兵庫県が優位になる展開となった。終盤にさしかかる所で,主将が12枚差で敗れ,続いて副将が10枚差で敗れた。追い詰められた所で三将が7枚差で敗れ,敗戦となった。少しでも勝ち数を取っておきたいと思う中,四将と五将が健闘していたが,五将が2枚差で敗れ,四将は運命戦の末,勝利した。結果1対4の敗戦であったが,四将の健闘で全敗は免れた。
 2回戦は,群馬県戦。三将を休ませ,七将瀬山で挑んだ。格上相手にどのような対戦ができるか楽しみである。主将が三将,副将が七将,四将が主将,五将が副将,七将瀬山が六将対決となった。序盤から群馬県優位の試合となった。その中でも瀬山が自分の持ち味を活かし,攻撃の手を緩めない。お手つきの数も普段より少なく好調さが見てとれる。中盤から試合が動き,主将21枚差,四将17枚差,副将と五将が15枚差で敗れた。瀬山はそのまま自分のペースを貫き10枚差で勝ちきった。結果1対4の敗戦となった。
 3回戦は,主将から三将,六将陶久,八将谷居で臨んだ。相手は主将が七将,副将が四将,三将が五将,六将陶久が主将,八将谷居が六将となり,今回も主将から三将が勝負の鍵を握る対戦となった。ほぼ互角の戦いで始まり,中盤を過ぎてやや長野県が優位と見られた。主将相手となった陶久は粘りが求められる試合であるが,自分の取りをしながら懸命に耐えている。一方谷居は無駄な動きも少なく着実に取りを重ねていた。終盤にさしかかる所で,谷居が13枚差で勝ち,陶久は12枚差で敗れた。1対1となったが,苦しいところで3人は粘っている。主将も相手が後1枚というところで粘ったが,7枚差で敗れた。追い詰められた所,副将も主将同様粘ったが耐えきれず4枚差で敗れ,三将が2枚差で勝ちきった。2対3の敗戦となり,勝ち点0のリーグ4位で終えた。1位は勝ち点3の群馬県,2位は勝ち点2で長野県,3位は勝ち点1の兵庫県となった。
 本県チームは長野県,兵庫県とは互角に戦える力であったが,初戦を落としたことで,残りの試合に影響を与え,4位という結果になってしまった。また,選手の調子の波が大きく,調子の悪いときにどれだけ安定した力を出せるかが重要であると感じさせられた。県チームが全国で勝つためには,常に自分の取りが安定してできる選手を今後育成していく必要があると実感させられた大会であった。